緊急事態への備え ~BCP(事業継続計画)の策定~

2015/02/13

宇宙戦艦ヤマト2199で食料供給システムO・M・C・S(Organic Material Cycle System)の不調時(※)に、乗員が少ない備蓄食料を大切に食べているシーンがありました。

これもBCPの一つですが、BCPとは、自然災害や事故などの際に事業の早期復旧、継続のための対応力の向上のために、平時にあらかじめ想定できる有事対応を計画しておくことです。

ここでは、有事の際のサーバーに関する対応策についてのお話をします。

(※TVシリーズ第15話「帰還限界点」でO・M・C・Sが水と食料を生産できなくなった)

O・M・C・S不調の時、ヤマト乗員諸君には備蓄食料を食べてもらい辛い思いをさせた。我々も緊急事態に備え、対策を考えているが、21世紀の地球ではBCPについて、どのように考えていたのだろうか?
21世紀の地球でも、多くの自然災害や事故が発生したため、それを機会にBCPに対する取り組みが浸透してきました。企業はまず、BCPを策定することから始めました。

BCP策定の手順

  1. 災害等により発生しうるリスクと、それが業務に与える影響を洗い出す
  2. ビジネスを継続するために復旧すべき業務の順番と、その業務に必要な設備・システム等を明確にしておく
  3. 目標復旧時間や復旧手順を決める
当時、考えられていたリスクとはどういったものだったのかね?
大規模な自然災害が発生した場合は、建物の崩壊や、停電、断水、物流の停止。従業員がウィルスに集団感染した場合は、稼働人員の減少が想定されていました。
ガミラスの攻撃を除いては、今の地球と変わらんな。
私の仲間のサーバーの場合、建物の倒壊によるサーバー自体の損壊や、停電、浸水での起動不能、故障が想定されました。そのため、耐震性・対災害性に優れ、通信回線や自家発電装置等を整えた「データセンター」と呼ばれる施設に、サーバーを設置するスペースを間借りする「ハウジングサービス」や、データセンターに収容されたシステムそのものをネットワークを介して利用する「クラウドサービス」を活用する仕組みが取られていました。

ハウジングサービスとクラウドサービス

ハウジングサービス

クラウドサービス

データセンターを利用する方が、万一の場合を考えるとリスクが少ないということか。では、データセンターをどのような基準で選定していたのだろうか。
いろいろありますが、高い耐震性や、無停電電源装置、自家発電機を備えている等、自然災害等が発生しても倒壊せず、電力が提供し続けられるファシリティを備えていること。また、通信回線を収容しているデータセンターは、地震等による電柱の倒壊で通信ケーブルが切断される危険性があるため、地下から収容する「とう道」と呼ばれる専用管路トンネルを備えていることも重要です。

NTTスマートコネクトのデータセンターについてはこちら

その他に、ハウジングサービスを利用する場合は、交通の利便性を考慮する必要もありました。
それはなぜだ?
万一のシステム障害の場合、自社保有の機器のメンテナンスが必要になります。その場合は交通の利便性に優れている方が、すぐに駆けつけることができ、迅速に復旧できたからです。
しかし、いつ起きるか分からない災害のために、サーバースペースを間借りしたり、システムをレンタルするのはコスト的に非効率ではなかったのか?
いいえ、ハウジングサービスやクラウドサービスは日常利用する場合でも経済的でした。自社にサーバーを置くには、専用の設備の整った施設を構築する必要があり、それらを常時冷却する電力量もかなりの量になります。これらのインフラを構築し、維持するのにも、多額のコストを必要としました。
コストはインフラだけではありません。機器の点検やデータのバックアップ、ソフトウェアのアップデート等の運用コストも考慮する必要があります。クラウドサービスを利用すれば、これらの運用に関わる時間と人件費も削減できました。
ふむ・・・なるほど。インフラの構築から運用稼働や体制も含めた全体のコストを考える必要があったわけだな。
システムが被災した際に、クラウドサービスを契約する手順を盛り込んでおけば、平時はシステム利用料金がかからずに済みますが、被災時は連絡に時間を要したり、ユーザーの申込状況等で迅速に利用できないケースも想定されます。業務の重要度に合わせて、ハウジングサービスやクラウドサービスを上手に活用することが、BCP策定のポイントと言えるでしょう。